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OLYMPUS OM-D E-M1 レビューその2 メリットとデメリットを考える

OLYMPUS OM-D E-M1を利用し続けて早数ヶ月が経過しました。
メリットである小型軽量な点や、手ぶれ補正の優秀さには大変満足しているところですが、やはりデメリットも見えてくるものです。
そんな点を記事にしていきたいと思います。


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OLYMPUS OM-D E-M1のメリットとデメリット

オートフォーカスの癖と信頼性

E-M1のデメリットの一つ目として、オートフォーカスの動体に対する弱さが挙げられます。
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一般的にミラーレスカメラの動体性能は一眼レフに比べて劣っています。それはオートフォーカスの仕組みが違うためです。
位相差AFを利用する”一眼レフカメラと比較し、ミラーレスカメラは主にコントラストAFを利用してフォーカスを合わせるためです
被写体までの距離を観測する位相差AFと、被写体のコントラストを図るコントラストAFでは、位相差AFの動体性能にはコントラストAFが及ぶことはありません。
ただし、E-M1はイメージセンサーそのものに位相差AFを行える素子を組み込んだ像面位相差AFが利用可能であり、さらにコントラストAFも利用可能というハイブリッド式のAF方式を利用しているため、一般的なミラーレスカメラよりはフォーカス性能に優れた機種とも言えます。

まるでイイトコドリのようなフォーカス方式なのですが、動体撮影に関してはまだまだ一眼レフカメラの足元にも及んでいません。
一定のスピードで動き続ける被写体であればある程度の追従性を見せますが、被写体が上下左右手前奥と不規則に動き始めると直ぐに見失ってしまいます。
それでも、ミラーレスカメラの中では動体撮影も可能なデジカメであることには変わりありません。*1
特にオリンパスの望遠PROレンズは動体撮影が可能なほどのフォーカススピードがありますので、動体撮影を考えているのであればPROレンズの導入は必須かもしれません。
ただ、一眼レフのほうが簡単に撮影できますので、無理に揃える必要も無いかと思いますが。

もう一点、顔認識AFや瞳認識AFに関してです。
これらの機能は人物撮影をする場合に重宝して利用しているのですが、あまりピントがしっかりとこない印象があります。
せっかく機能ですが、AFポイントを指定して撮影するほうがいい結果を生んでくれます。

圧倒的な手ぶれ補正の性能

オリンパスの手ぶれ補正の効果には、本当にため息が出るほどです。
素晴らしすぎます。
手ぶれ補正効果が優れていることはもちろんのこと、効き始める時間の速さは特筆に値します。
レリーズボタンやAFボタンに手が触れた瞬間に、まさに瞬間に手ぶれ補正が効き始めるため、どんなにラフにシャッターをきろうとも手ぶれ補正の効果を得ることが出来ます。
ニコンの一眼レフも使用していますので、ニコン製やシグマ製のレンズをよく使いますが、それらの手ぶれ補正は効き始めるまでに若干のタイムラグが存在します。さらに、手ぶれ補正が安定するまでの時間も発生します。
これらタイムラグの時間は1秒あるかないかほどなのですが、シャッターを切るたびに発生する”間”ですので、回数を重ねる毎に気になってしまいます。
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この圧倒的な手ぶれ補正性能オリンパスを使う最大の理由にもなり得るでしょう。

高感度はセンサーサイズなりだが、風景や物撮りには手ぶれ補正で対応可能

高感度性能に関しては、大型センサー機には敵うはずもありません。
ソフト的な補正により、一昔前のマイクロフォーサーズとは比べ物にならないほどに進化していますが、それでも同じく進化しているフルサイズやAPS-Cには、それぞれ2段から1段の性能差があります。
そのため、なるべく低感度での撮影を心がけていきたいところですが、そこは最高の手ぶれ補正でカバーすることが出来ます。
風景や物撮り、スナップ撮影などは低速シャッターでも問題がないことが多いため、照度の低い環境でも低感度で撮影することが可能です。
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これらのことから、静物撮影においては、むしろ一眼レフよりも優れた点があり、無理に大きな一眼レフを持ち出す優位性は皆無であり、小型軽量なマイクロフォーサーズにアドバンテージがあります。

電池の持ちは良くはないけれど、予備バッテリーやバッテリーグリップで解消

電池の持ちが良くないという話はよく聞きます。
ミラーレスカメラは全般的には筐体が小さいため、小型な電池を使わざるを得ず、さらにモニターやEVFでの撮影となってしまうため、必然的に電池効率は悪くなります。
一眼レフカメラであればバッテリー1つで1日撮影することも可能ですが、ミラーレスカメラであれば予備バッテリーの準備が必須となっています。

この点はもう致し方ない部分でもありますので、物理的に解消するしか手はありません。
私も、バッテリーグリップと予備バッテリー2個を新たに準備し、電源周りは充実させています。
電池のないデジカメほど、持ち歩いていて意味のないものはありませんからね…。

まとめ

良くも悪くもミラーレス一眼の殻から抜け出せてはいないものの、オリンパスのフラッグシップとしての威厳は十分に感じられる銘機です。
E-M1 mark ii も既に発売されており、不満点であるAF周りの進化も凄いようです。
資金に余裕の有る方はもちろん新型機を検討してもいいでしょうが、まだまだ価格的に効果でありますので、静物メインであれば無印E-M1でも十分期待に応えてくれることと思います。
mark ii だと他社製フルサイズまでいけちゃいますからね…汗。
手ぶれ補正一点のみでも十分に検討する価値のあるE-M1は、小型軽量なシステムを組めるマイクロフォーサーズを代表する機種ですので、価格のこなれてきた今では、初めてのデジカメやデジタル一眼レフのサブ機にも最もおすすめできるミラーレス機になったのではないでしょうか。

以上、『OLYMPUS OM-D E-M1 レビューその2 メリットとデメリットを考える』でした。

*1:ニコワンは別格です