イヤホン沼、終了です。
モニター系イヤホンの完成形をここに見ました。
中華イヤホンにハマり半年余り、イヤホン自体にも興味がなかった私が駆け足で買いあさった十数種類のイヤホンも、このイヤホンで沼卒業です。
NF AUDIO NM2+
うん、いい音。
ほかに表現が難しいくらい、いい音です。
レビュー
外観
アルミ削り出しのハウジングはシンプルながら質実剛健で潔い。
無駄に派手過ぎず、高級感もあります。
また、艶消しのため、傷も目立ちにくい利点もあり。
付属品
付属品は、4コア銀メッキケーブル、イヤーピースが2種類(各S/M/Lサイズ、6.3mm to 3.5mm 変換コネクタ、ケース、説明書
6.3mmが付属するのは初めてで、さすが高級機といったところか。
使用しているDAC「SABAJ D5」は、本体前面に6.3mmがあるため地味にうれしい。
装着感
1DDのためかコンパクトなサイズなので装着感はいたって普通。
ただ、総金属のため若干重量感はある。
特殊な形状ではないため、ある程度誰でも問題なく装着できるはず。
長時間装着でも、痛みの発生は今のところない。もちろん個人差アリ。
リケーブルはQDC、このタイプは芯線のみではなく、その周辺でも支えられる構造であるため断線の心配が少なく、安心感がある。
音質
視聴環境は「PC - USB - SABAJ D5 - NM2+」です。
ケーブルは今回、付属ケーブル。
イヤーピースは「final Eタイプ clear」。
率直に、モニター系イヤホンの完成形でしょう。
「キレ、明瞭感、すっきり、きれい、澄み切った」
これらで表現される明るく見通しの良い中音域から高音域にかけての気持ちよさが素晴らしい。
また、解像感が良く、音の分離も優れているため、1DDにも関わらず音の一つ一つがはっきりくっきりと聞こえる。
これまで、数々の中華イヤホンで発見されてきた「意識できなかった音」を、さらに発見することとなる。
高音域は、そのキレに驚く。しかし、決して刺さらない。
ドライでスピード感を感じられる。
どこまでも透き通っていてきれいな音。
中音域はボーカルを聴くために一番重要なポジション。
こちらも自然なうえに煌びやかで、高音や低音に埋もれることは決してない。
素晴らしい高音と合わさって女性ボーカルは極めて心地よく響く。
音場も広く、定位もいいため、楽曲とボーカルがしっかりと分離し聞き分けられる。
男性ボーカルももちろん必要十分に奏でる。
モニター系でフラットなため、どのような音源にも柔軟に対応してくれる。
低音域は目立つ高音や中音に比べると弱いが、それも低音全開のイヤホンと比較すればの話。
自然で力強く、しっかりと沈み込む音はボーカルを引き立てるにはうってつけなほどニュートラル。
明瞭でぼやけることもないため、実に気持ちよく聞き取れる。
ガンガンは響かないが、音全体を下支えするほどしっかりと鳴り響く。
その有り余る高音質のため、聴き疲れが懸念されるところが唯一の弱点か。
ん、それって弱点か。
評価
奇しくも「TinHiFi T2 PLUS」を手にすることによって、ハイブリッドイヤホンの意味を考えさせられ、1DDという選択肢を広げることになりました。
「NF AUDIO NM2+」はDD一発にも関わらず、圧倒的な解像感、分離感、定位、高音から低音までくっきりはっきりしっかりと、モニター系イヤホンの完成形を見せてくれることとなりました。
独身の日やブラックフライデーでつかんだものの、いまだに到着していないイヤホンが数種類ありますが、すでにイヤホン沼から抜け出してしまいました。
ちなみに、これらの評価は箱出しですから、スエオソロシイ。
評価:☆☆☆☆☆+(5+)