リュックタイプのカメラバッグで悩んでいる方には正解をお知らせいたします。
正解は「エンデュランス」です。
カメラやレンズを収納する部分と、その他の日用品を収納する部分の2機室構造が特徴の、非常に大容量のカメラバッグになります。
今回、エンデュラスHGという更に進化したバッグが発売されているのにもかかわらず、あえて初代のエンデュランスを購入しましたので、その理由を含めてレビューしていきたいと思います。
リュックタイプのカメラバッグ選びに疲れたあなたに、ズバリ答えを教えます!
「エンデュランス(初代)」のレビュー
ここがおすすめ
大容量でカメラに合わせた自由な配置ができる
このカメラバッグの最大の特徴はなんと行っても大容量なバッグというところです。
カメラを収納するバッグの下半分には、カメラ本体1〜2台、交換レンズ3〜7本も入る程の収納力があります。
カメラを趣味としている人にとっては十分すぎるくらいの容量です。
もちろん、すべてカメラ用品で使い切る必要もありませんので、活用方法は無限大です。
私はスナップ撮影が主なカメラの使い方ですので、バッグを地面に置いてカメラを取り出すという使い方をしません。
そのため、バッグの側面からカメラを取り出します。
エンデュランスはバッグ側面の開口部がとても広く作られていますので、カメラの取り出しが快適に行なえます。
ただ、側面からの取り出しをメインにすると、付属のパーテーションだけ上手く仕切れません。
そのため私は、「マスタートラベラーズカメラバッグ」と「エブリデイバックパック」の仕切りを流用して対処しています。
こうすることで、カメラ本体の取り出しと、レンズ交換がバッグ側面だけで行えるようになりました。
バッグ前面から見た様子は上の写真の通りです。
付属のパーテーションの高さが低いことと、バッグ自体に伸縮性があるため、天井を付けるか脱落防止ベルトをつけないと、レンズがパーテーションを乗り越えて移動してしまいます。
傷防止のためにも天井をつけるか、付属の脱落防止ベルトをうまく活用する必要があります。
側面の取り出し口の反対側には交換レンズを3本収納できるようにしてありますので、自由なレンズ交換が可能です。
この様なパーテーションの使い方をすることで、普段からカメラ本体と交換レンズ5本を持ち歩いています。
付属のパーテーションだけでは好みの配置ができない方もいるかと思いますので、その点は注意が必要です。
重さを感じないショルダーベルト
大容量なバッグですので、これまで持ち出さなかったほど多くのレンズを普段から持ち歩いています。
ただ、これほど多くのレンズを持ち歩いたとしても、肩への負担がほとんどありません。
これまで私は、ショルダーバッグタイプのカメラバッグを好んで使ってきました。
しかし、肩の疲労感を気にして、カメラ本体と交換レンズ2〜3本を持ち運ぶことがほとんどでした。
それでも、一日の後半には肩が痛くなることが多く、ショルダーバッグの限界を感じていたところです。
リュックタイプのカメラバッグはこれまでに
を使ってきましたが、圧倒的にエンデュランスが疲れにくいカメラバッグです。
ショルダーベルトの見た目も非常に肉厚で幅広ですので、見た目通りの効果が感じらます。
背面のクッションも過去に経験がないほど分厚いものが使われています。
特に腰の部分のクッションがとても分厚くできています。
この分厚いクッション部分を腰のS字部分に当ててあげると、肩から腰まで背中全体でバッグを支えることができます。
チェスト・ウエストベルトも標準装備
ショルダーベルトや背面のクッションだけでも十分な効果があるのですが、チェストベルトとウエストベルトも装備されています。
どちらも、長時間の持ち歩きには必須とも言える装備ですので、嬉しい限りです。
ロードリフトストラップまで標準装備
さらにさらに、山装備では標準と言われているロードリフトストラップもついています。
ロードリフトストラップがついているカメラバッグは初めての経験で効果のほどはよくわかりませんが、疲れにくさに貢献してくれているのかもしれません。
サイドアクセスがジッパー1つで開閉できる
新型のエンデュランスHGを見送った最大の理由が「バッグ側面からのカメラの取り出し構造の違い」です。
初代ではバッグ前面からのアクセスと側面からのアクセスが完全に分離されていましたが、HGでは前面から側面までが一体化されてしまいました。
このことにより、カメラを側面から取り出す場合、2つのジッパーを開けなくてはならなくなりました。(1つでできたらゴメンナサイ…)
私は機材整理をする場合でもない限り、100%カメラを側面から取り出しますので、ひと手間増えることになります。
これが初代エンデュランスを選んだ最大の理由です。
大小様々なポケットがバッグの外側についている
上下に大容量の収納部分がありますが、その他にも至るところにポケットがついています。
そして、そのすべてのポケットが外側から直接アクセス可能な点が素晴らしいところです。
エンデュランスが開発の参考にしたと思われるThuleのカメラバッグ「Covert DSLR Backpack」は、多くのポケットがフラップの内側に隠れているためアクセスが悪いという欠点があります。
それに比べエンデュランスは、予備バッテリーや予備メディアを収納するのに適した収納や、スマホや財布をサッと取り出せるような収納が、バッグの外側から直接アクセスできる場所にあります。
傷がつきにくい堅牢性
バッグ生地はとても丈夫なナイロンでできています。
エンデュランスを購入する前にはPeakDesignのエブリデイバックパック「ジェットブラック」を使っていました。
ただし、ジェットブラックのカラーは、とても傷が付きやすく、愛着が失われるという欠点がありました。
その点エンデュランスは、多少ラフに扱っても大丈夫だろうという安心感があります。
新型のHGはデザインの変更が加えられており、バッグ前面下部に合皮の部分があるのですが、こちらに関しても長期間使い続けると加水分解等の劣化が目立ってくると思われますので、初代を選ぶ理由にもなりました。
バッグ上部の収納量を増やせる
バッグ上部はフラップ式の収納になっています。
そのため、フラップの折込量を減らせば、バッグの収納量を増やすことができます。
外出先で急に荷物が増えたときにも余裕で対応することができます。
パソコン収納部分が超巨大
パソコンを収納する専用スペースがあるのですが、そのサイズがとても大きいのです。
17インチのノートパソコンも余裕で収納できます。
私はノートパソコンを持ち出す習慣がないため、この場所には「折りたたみ椅子 PATATTO mini」を収納しています。
行列に並ぶときやちょっとした待ち時間に、子どもたちが座れるように常備しています。
コストパフォーマンス抜群
これだけの大型で機能的、生地もしっかりしたものを使っていて耐久性も高い。
このカメラバッグが19,800円で買えます。
有名なカメラバッグメーカーが作れば倍の価格がついてもおかしくないほどです。
それほどにコスパに優れた商品だと思います。
ここがあと一歩
バッグ側面開口部のジッパーが引っかかる
バッグ側面開口部のジッパーのカーブの部分に引っかかりがあります。
上の写真の部分がちょうど引っかかりやすい部分です。
まだまだ購入間もないバッグですので、これからこなれてくるのかもしれませんが、現段階では引っ掛かりがあるため、スムーズに開けることができません。
ただ、外側に引っ張りながら開けることでその引っ掛かりが解消されますので、実用には問題はありません。
付属パーテーションが弱い
初代エンデュランスに付属しているパーテーションははっきり言って弱いです。
様々なカメラバッグを使ってきた経験からも、明らかに弱いです。
大型のカメラバッグですので、重量級のレンズを収納する機会も想定しているはずですが、全く支えられません。
そのため、パーテーションだけは別のものを用意することをおすすめします。
なお、新型のHGではパーテーションが強くなっているようですので、試してみたい気がします。
タグがダサい
各所で言われている点です。
新型のHGでは合皮のタグに変更されていますが、それでも決してカッコいいとは思えません。
あえて主張する必要はないのではとも思います。
エンデュランスHGをおすすめする方
個人的には大満足している初代エンデュランスですが、新型のエンデュランスHGをおすすめする方もいます。
それは、キヤノンやニコンの一桁機を使う方や、バッテリーグリップを常につけて持ち歩いている方です。
メインの収納部が「拡張」できますし、サイドからのアクセスも、開口部を大きく開くことができる構造に進化しているためです。
一眼レフでもバッテリーグリップを使わない方や、ミラーレスカメラを使用している方は初代で十分だと思います。
収納例
私の手持ちのカメラ機材では主に以下のものを収納しています。
- FUJIFILM X-T20(FUJINON XF 56mm F1.2 R装着)
- FUJINON XF 16mm F1.4 R WR
- HandeVision IBELUX 40mm F/0.85
- FUJINON XF 50-140mm F2.8 R LM OIS WR
- TAMRON SP AF 90mm F/2.5 (52E) + マウントアダプター
- 予備バッテリー2個、ブロア、手帳、PATATTO mini 等々
特にXF50-140mmをカメラに付けたまま収納できるようにパーテーションをこだわりましたので、とても満足できる収納になっています。
写真で紹介
予備バッテリーや予備メディアを収納しやすい場所です。
しかし、あまりこちらに物を入れすぎると、バッグが膨らみがちになります。
上部の収納は金属のバックルがついています。
外見では唯一のシルバーですので、とても映えます。
カメラの取り出し口と反対側には三脚やペットボトルを収納するスペースがあります。
伸縮性のある素材(ウェットスーツの様です)で、しっかりとホールドしてくれます。
今の所、素材が伸びてしまうようなこともありません。
カメラ取り出し口にも、小物を収納するスペースがあります。
こちらのジッパーにも他のジッパーと同じく「取っ手」がついていましたが、カメラ取り出し口の取っ手と干渉するため、取り外しています。
まとめ
私はジッパーの構造や価格、その他の細かい部分を考慮して初代を選びました。
結果、多くの機材を「軽く」持ち運ぶことができるようになったため、他のカメラバッグが必要なくなってしまいました。
カメラの取り出しやレンズの交換も、ショルダーバッグと同じくらい楽に行えるため、ショルダーバッグを積極的に使うこともなくなってしまいました。
このバッグを一言で表すと、まさに「究極のカメラバッグ」です。
これまでに「良い」「便利だ」と思ってきたカメラバッグをすべて過去のものにしてしまいました。
ただ、それもパーテーションを追加し、使いやすいようにカスタマイズした結果です。
みなさんも自分が使いやすいようにカスタマイズすることができれば、本当の意味で究極のカメラバッグになりますので、ぜひ手にしてみることをおすすめします。
5段階評価
- 外観 ★★★☆☆(3/5)
- 機能性 ★★★★★(5/5)
- 耐環境性 ★★★★☆(4/5)
- コスパ ★★★★★(5/5)