富士フイルムの最強ポートレートレンズ「FUJINON XF 56mm F1.2」
富士フイルムにはjポートレート直球レンズ「FUJINON XF 56mm F1.2」が2種類販売されている
・APD(アポダイゼーション)レンズ
・通称”無印”
違いはAPDが入っているか否かのみ
APDが入ることで、ボケの輪郭がボケるという魔法のようなボケ味を味わうことができる
代わりにT値が低くなることで絞りは絞られ、物理的な光量の低下が見られる
さらに、同F値でのボケの大きさは無印の方が大きくなる
ボケの大きさは無印のF1.6とAPDの開放が同程度
その時のボケの輪郭がボケるため、綺麗なボケとなる
解像感はAPDは開放からキレキレの描写
これは物理的にAPDにより絞りが絞られているから
よって、無印をF1.6程度にした場合、APDの開放と同程度の解像感が得られる。
以上のことから、APDの開放と無印のF1.6はほぼ同程度の性能(ボケ味を除いて)であり、無印はさらにF1.2までの選択肢があることから、考えようによっては無印のほうが表現の幅が広い
とくに、無印は開放時の独特の柔らかさがあるため、ポートレートにはむしろ無印の方が好印象
価格は1.5倍程度の開き
元値が高いだけに1.5倍の開きは大きな差で、簡単にAPDを選択するのも難しい
これらの理由以上に無印を選択するべき理由がある
それはAPDはコントラストAFしか使えないという点
APDが入ることにより位相差AFが使えず、高性能AF-Cによる動体撮影が実用的となったX-PRO2以降の機種とは相性がわるい
その点無印は位相差AFに対応しているため、動体撮影も難なくこなす
最高のポトレレンズを最高の性能で使えるのが無印を選んだ最大の理由
描写性能は素晴らしいのひとこと
過去にAPDを利用していたが、両者の開放時の描写には違いがあるため甲乙つけがたい
ということは、これほど安価で素晴らしい性能であるという証拠
開放時の柔らかさはあるが、ピント面はキレキレの描写を味わうことができる
加えてAPDよりも大きなボケが得られることから、描写面からもAPD以上にオススメできるレンズである
暗い室内での撮影に有利な明るいレンズであることはもちろん、電子シャッターを備えた富士のボディであれば、屋外での開放撮影も難なくこなす
ハッキリ言ってデメリットのないレンズ
最短撮影距離が長いためよれないと言われるが、換算85mmと考えれば他社製レンズよりもよれる
このレンズのために富士のXマウントを導入することにしたため、常にカメラに装着されているメインレンズである